こんにちは、ネイトです。
今回はステンレスのタップ加工に
おすすめな切削油を紹介します。
うわっ、SUS304に
M3深さ6mmの加工が4か所もある。
折れそうだから入口だけタップ入れて、
あとは手でさらえようかな・・・・。
など、図面を見た瞬間によく考えたものです。
ステンレスのタップ加工(特に304など)は
タップの持ちが悪かったり、
M6以下のタップの止まり加工は、
特に折れやすいんですよね。
タップが折れないように少しだけ入れて、
あとは手でさらえるというやり方をしている人が
多いかなと思います。
新しいマシニングなどの機能では、
タップが折れないように
少し入れては切粉を抜いて
また少し入れていくといった機能もあるので、
その機能がある機械を使うとタップ加工が楽ですね。
しかし、その機能がないと折れないように
工夫して加工しないといけない。
僕の周りではステンレス加工の場合は、
タップが折れるのが嫌だからと
毎回新品にしてやる人もいますねw
「どれだけコストが掛かっているんだよ」と
突っ込みたくなりますが・・・。
そんな頭を悩ませるステンレスのタップ加工。
効率よくできないかと切削油を色々試していたら、
タップ用の切削油でいいものがありました。
その切削油を使うとタップの工具寿命が延びて、
仕上げ面もきれいになる。
これはすごくよかった切削油なので、
紹介しようと思います!
ステンコロリンという面白い名前だけど、
性能は抜群!!
SUS304のオーステナイト系ステンレスの効果はもちろん、
タップのむしれが出やすいマルテンサイト系、
フェライト系ステンレスのタップでも、
きれいに仕上がる優れもの!!
特にマルテンサイト系、フェライト系のタップ加工で、
ネジ山が飛んでゲージ検査でNGになる。
ネジ山がむしれる、タップが折れてしまう場合は
この切削油を使うとタップ折れも減り、
仕上げ面もきれいになります。
謳い文句である
「ステンレスが豆腐になりました!!」を信じて、
豆腐を加工するような条件で使ったらだめですが、
ギィ~ギィ~っと今にも折れそうな
音を出しながら入っていたタップが、
ス~っと気持ちよく入っていきます!
何時折れるか分からない
恐怖感もなくなります(笑)
タップ折れの不具合発生件数も減り、
放電加工で折れたタップを抜いてもらう事も減りました。
タップの工具寿命も
この切削油を使うと長くなり、
タップを購入する頻度も減りました。
タップ加工だけでなく
旋盤のねじ切り加工にも使うと、
ねじがピッカピカになります!
さらに、ねじ切りチップの寿命も向上!!
2000円ほどの投資でしたが、
あっという間に元を回収できました(笑)
しかしこの切削油、
赤タイプは塩素が入っています。
そこで環境問題で使用がNGな場合は、
塩素フリーの緑タイプを使用するといいでしょう。
タップ加工以外でもキリ穴加工時に使用すると、
ドリルの工具寿命が長くなり仕上がり面も良くなります。
リーマ加工にもおすすめです。
仕上げ面がピッカピカになります。
裏ワザ的な使用方法として、
他の油性の切削油に混ぜて、
切削加工の切削油として使うのもいいですね。
鉄、ステンレス、アルミなどを削る時に
通常の切削油よりも、
ステンコロリンを混ぜた切削油の方が
仕上げ面が綺麗になります。
技能検定などで使うと
仕上げ面が綺麗になって
他の人に差をつける事ができますよ!
スプレータイプもいいけど、
1リットルタイプのお徳用もあります。
最初はスプレータイプを購入して使用、
よかったらお徳用の1リットルタイプを購入して使うといいですね!
あまり切削油を気にしている人が少ないですが、
意外と工具寿命、仕上げ面の向上などに
大きく関わってくるので重要なんですね。
僕切削油に投資することで、
工具寿命の向上、仕上げ面の向上、
タップ折れの減少などの効果があり、
そして不良品が減り再製作などしなくてよくなり、
その結果、売上アップに繋がりました。
少しの投資で
大きな効果を得る事ができました。
ステンレスのタップ加工で悩んでいる方には
おすすめの切削油です!