こんにちは、ネイトです。
今回はサンドビックの
荒加工におすすめのチップを紹介します。
僕が荒加工でよく使うことが多いのは
サンドビックのチップ。
「仕上げは●●ラさんに負けるけど、荒加工は自信があります」
と見本市で社員さんが言ってただけあって、
荒加工に向いた強いチップが多いです。
しかしただ強いだけでないんですね。
切削抵抗が低くて、
機械への負担も少なくて
とても使いやすいチップなんですよ。
そんなサンドビックの荒加工用チップも
色んな種類がありますが、
僕がよく使っている
オススメの3種類のチップを紹介します。
目次
低抵抗のナイフエッジ
被削材は鉄(SS,S45C、SK、SKDなど)。
ステンレス(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、析出硬化系)
など全般的に使用。
主に中荒加工、直径50mm以下、
細いワークを加工する時に、このチップ選択する。
ノーズアールはワークの形状に合わせて
0.8と0.4を使い分ける。
ノーズR0,4の場合は
直径50ミリまでのワークに使用。
特に細長い物を削るのにおすすめです。
直径50mm以上のワークを削る場合で、
切削抵抗を低くしたい場合は、
ノーズR0,8を選択して使う。
ナイフエッジと言うだけあって
切削抵抗が少なくて、
切粉もキレイに切れやすい。
周速は約120前後(被削材に応じて上下する)、
切り込みは片肉1,5mm〜2mm、
F0.2ー0.3mmくらいの条件で使うと、
キレイに切り粉がばらけて絡みにくい。
汎用旋盤で使用する際は、
切り込み量と送りのバランスが悪いと
切粉が弾けて飛ぶので火傷に注意してください。
ステンレス用チップ
主にステンレス(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、析出硬化系)で使用。
このチップは荒加工用だけど
切削抵抗がとても低い恩恵で、
主軸やモーターがあまり強くない汎用旋盤でも
サクサク削れて使いやすいです。
そして負荷が低いので機械も傷みにくいですね。
ブレーカー形状のおかげで切粉が繋がりにくく、
はじけ飛ぶので切粉絡みで
機械が止まる頻度も少なくなり、
効率的に加工ができる。
切粉が絡むたびに機械を止める
ストレスからオサラバです。
汎用旋盤で使う場合は
切粉が弾けて火傷しやすいので注意してください。
参考条件
SUS304、
切り込み片肉0,75mm~ V120 F0,3~0,4mmくらいで使用すると
切粉もサクサク切れて絡みにくく、快適に使えます。
汎用旋盤、NC旋盤共に
ステンレスの荒加工で重宝するチップですね!
重切削用チップ
最後は重切削用のチップ。
主に被削材は鉄(SS,S45C、SK、SKDなど)
ステンレス(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、析出硬化系)など
オールマイティに使用している。
重切削にはこのチップをオススメしたい。
片面ブレーカーで、下面がバイトに密着しているので、
両面ブレーカーのチップと比較して強度がある。
機械のモーター、主軸の強さによって切削条件は変わってくるが、
なんたって強いけど切削抵抗が低い。
16サイズのチップで
ワシノの汎用旋盤、LE19-Kで、SUS303を切削。
切り込み片肉5mm 、周速120前後、
送りf0.5でバリバリ削れる。
しかし、加工条件が合ってないと
切粉が繋がったりして使いにくくなるので、
きちんとメーカーの参考条件を見てから
使用するとこのチップを効率よく使うことができます。
上で紹介したステンレス用のチップは6コーナーだけど、
この片面ブレーカーのチップは
3コーナと半分しか切刃がない。
しかし1コーナあたりの切削距離は
6コーナーのステンレス用のチップと比較してみたら、
ほぼ倍の距離を削る事ができるので、
実質6コーナーのチップと同じ量を削る事ができる。
切削距離が長いので、
チップの交換頻度が減り、
機械が動く時間が長くなるので、
NC旋盤を無人夜間稼働などをさせる時は重宝する。
【旋盤】サンドビックの外径荒加工におすすめチップ3選!!まとめ
今回はサンドビックの荒加工におすすめチップを
3種類紹介しました。
それぞれに特徴があるので、
実際に使う機械のパワー、
加工するワークの形状や材質などに合うものを
選択してみるといいでしょう。
色々なメーカーの荒加工チップを使ってきましたが、
刃先強度、切削抵抗、チップブレーカーなど
平均的に高い性能を持つのが
サンドビックの荒加工チップ。
超おすすめです!