こんにちは、ネイトです。
今回はねじゲージについて紹介します。
ネジを切った後、タップでねじ穴を加工すると、
きちんとネジが加工されているかを
検査する必要があります。
その検査する際に、部品を組む時に使用する
ボルトやナットで検査した場合、
ボルトやナットも製造ロット、
材質によって寸法にバラツキがあるんですね。
なのでそのような寸法に
バラツキがあるもので検査したら、
社内のボルト、ナットだと問題なく通ったけど、
客先のボルト、ナットだと通らなくて
社外クレームで製品が返ってきた
というトラブルが発生する可能性が
高くなります。
そのようなトラブルを防ぐためにネジゲージで
「加工したネジがきちんと規格通りに作られているか」というのを
検査する必要が出てきます。
目次
ネジゲージ(プラグ、リング)の使い方
メネジの測定に使用する、
プラグのネジゲージの使い方の動画。
使用前の洗浄方法や、
限界ゲージの確認方法などが分かりやすいです。
こちらはおねじの測定に使用する、
リングタイプのネジゲージ。
プラグタイプのネジゲージと同様に、
使い方が分かりやすく紹介されています。
外径のネジを切った後に
リングゲージで測定しますが、
ナットが入る時と同じ切り込みだと、
リングゲージが入らない場合があります。
また、ねじを切る時に緩めに切ろうとすると
限界ゲージが入ってしまい不良品になるので
注意が必要です。
ネジゲージを導入するメリット、デメリットとは?
メリットは品質の安定と技術向上ですね。
ナットで測定した場合と、
ネジゲージで測定した場合では、
ネジゲージで測定した方が
品質にバラつきが少なくて安定します。
ナットで検査する方が、
精度もあまり必要ないので加工は簡単だけど、
ネジゲージでの検査をクリアするように加工するには、
ナットが入るのと同じように加工するのでは難しいです。
タップの下穴の径も
穴が太らないように加工する。
(タップが入りやすいように、わざと下穴を大きくする人もいるので)
外径、内径ねじ切りは、
ナットが入る寸法と
ネジゲージが入る切り込み寸法が
違ってきます。
ネジゲージで検査する方が
シビアな調整が必要になりますね。
ナットよりも検査が厳しくなる
ネジゲージで測定することで、
加工者の技術も向上し、
品質の意識も高くなります。
さらにネジゲージを使って
検査している方が客先に品質や、
品質管理の面でも評価されます。
昔はナット検査でもよかったけど、
最近ではネジゲージでの検査じゃないとダメという会社も
増えてきましたね。
客先がISOを取得している企業さんだったら、
ネジゲージでの検査が必須の場合が多いです。
デメリットは1つ1つが非常に高価なので、
全種類揃えていくと初期費用が掛かってしまうという事。
しかし高価にはなりますが、
品質の面で客先からの信用も高くなり、
より付加価値の高い高度な仕事も
取り込めることが可能になります。
品質保証などの観点から、
今後はネジゲージなどの測定が必須となる会社も
多くなるでしょう。
基準があいまいなナット、ボルトで
ネジの検査をするのではなく、
ネジゲージで検査して、
競合他社と品質の面で差をつけるのも
戦略の一つ。
加工する時にネジゲージを使って検査することで、
ねじ切りの技術向上できて、
製品の品質もアップすることができるネジゲージ。
ぜひ使ってみて
高精度なネジ加工をやってみてください。